昨今、ITILという言葉をよく聞くようになりました。実際、言葉は聞いたことがあるけれど、ITILを深く理解している人は少数だと思います。ITILとは1980年代後半から1990年代初めに英国政府がIT投資に見合ったサービスを享受するための方法論を見出すため、専門家を組織し、IT利用の先進企業におけるIT運用のノウハウを調査し、体系化し、ガイドラインをまとめたのが始まりです。このガイドラインは英国の出版局から書籍化されています。ITILはいわばITサービスマネジメントの教科書的な位置付けにあり、世界の多くの国や政府や企業において取り入れられています。ITILはサービスマネジメントの手引書として盛り込んでいます。日本においても、2003年から2006年にかけて翻訳、出版されています。

ITILを活用したシステム運用管理

システム運用と聞くと、受け身な業務と思い浮かべる人が多数だと思います。ITILは、そのような受け身の現状に解決策を与えるものとして、期待されています。日々の業務が受け身となってしまえば対応は後手に回り、結果としてシステムの運用に携わる人の多くは、とてもネガティブな環境で仕事をすることを強いられている場合があります。システム運用者にとってメリットとなるのは運用をシステム化することによって、日常業務の効率化を図ることです。トラブルが起きた時の例として、ITILを導入するとITリソースの攻勢が把握できることや過去の事例を参考に出来、対処の手順が分かりやすくしていることから効率的に対応できるようになるのです。作業能率が効率的にすることで、顧客へのサービスの質を改善することが可能になります。これもITILを導入するメリットと言えます。

ITILの理解を深め転職活動に活用させよう

転職活動をしようと考えた時、少しでも就職に有利になるように資格取得に励む人は多いと思います。IT業界とは、常に新しい技術や情報が出てくる業界であり、ITエンジニアはそれに対応していく必要があります。転職などで入れ替わりが多いのがIT業界です。転職する際、持っていると役立つ資格としてITILが一つあげられます。ITのシステム運用をどのように行っていくべきなのかという成功事例をまとめたものなので、システム運用を行う際の指針となるべきものです。ITは導入して終わりというわけではなく、その後どのように運用していくかで真価が問われるのです。そのため、スキルアップや転職活動において、ITILの資格を持っていると有利になりますし、給与のアップも期待できます。転職者にとって自分自身をアピールする大きなツールになるので、資格の取得をすることをおすすめします。